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作品番号:0003312
ジョアン・ミロ 岸壁の軌跡I
作品画像
作品の詳細
- 技法
-
エッチング
アクアチント
カーボランダム
- 画寸
- 58.5 × 92.5 cm
- レゾネ No.
- Dupin-440
- 制作年
- 1967年
- 限定部数
- 75
- サイン
- 鉛筆サイン
- 在庫状況
- 売却済
作品の解説
ジョアン・ミロ《岸壁の軌跡 I》 Tracé sur la paroi I / Drawn on the Wall I はミロ晩年の版画表現の力強さがよく表れた一作です。この連作は1968年刊行の《Drawn on the Wall》シリーズとしてエッチング、アクアチント、カーボランダムを併用した版画作品になります。 画面全体に広がる灰色のざらついた地肌、黒い線や帯のようなフォルム、そこに点在する赤・青・緑の色彩は、単なる抽象ではなく、風雨にさらされた壁面、岩肌、海辺の痕跡のような物質感を強く感じさせます。とりわけカーボランダム特有の荒れたテクスチャーが、題名にある「岸壁」や「壁の軌跡」という感覚を視覚的に支え、表面そのものが記憶を宿した場のように見えてきます。 ミロは1893年バルセロナ生まれ。シュルレアリスムと深く関わりながらも、星、鳥、女、記号的フォルムを独自の造形言語へ高め、20世紀美術を代表する巨匠となりました。本作でも、風景を写し取るのではなく、自然の痕跡や宇宙的な気配を、線・色・質感の関係そのものへと変換する、ミロならではの詩的で自由な精神が鮮やかに息づいています。