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モーリス・ユトリロ「聖アマンド・ボワクス教会」油彩

モーリス・ユトリロ「聖アマンド・ボワクス教会」油彩
技法 油彩
画寸 60.5 × 81.0 cm
鑑定書

ジャン・ファブリス鑑定書

在庫状況 売却済

モーリス・ユトリロについて

彼は奔放な母親に育てられ、孤独な少年時代を過ごしました。子供の時から飲酒をはじめ、10代でアルコール依存症になってしまいます。その治療のために絵を描き始めたのですが、すぐにその才能を発揮。最初はやや暗い色調で風景画を描いており、その時代は「モンマニーの時代」と呼ばれております。そして、1908年頃から「白の時代」が始まります。 「白の時代」には白が印象的な建物や壁が多く描かれており、絵の具に石膏や砂などを混ぜてリアルな質感を出しています。飲酒はずっと続けていましたが、絵の技術は上達し、最も制作意欲が充実していた時期だったと言われています。また印象的な特徴として、この時期の作品に描かれる建物は、窓が閉じている点があります。彼の精神の閉塞感が表れているのでしょう。後年ユトリロは画家としての評価が確立され、国家勲章を受章するまでになりましたが、「白の時代」を自ら真似たような作品もたくさん描いています。彼の絵が評価を受け始めてからは、建物の窓は開いており、彼の精神状態の変化が見て取れます。 晩年は高級住宅地に家を建てて住みながら絵を描きました。71歳のときに静養先で急逝しますが、葬儀には数万人が集まったとされ、パリの人気作家として名声のうちに亡くなりました。亡くなった年には、パリ名誉市民賞も受賞しました。

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