アレキサンドル三世橋とフランスの飛行船
長谷川の前期を代表する名品のひとつ。
1930年にパリで開催された第1回「航空と美術」国際展に他の銅版画数点とともに出品され、航空大臣一等賞を受賞している。
「刻線下地」と呼ばれる画面全体に走る斜めに交差する無数の細い線は長谷川が編み出したメゾチントの技法で、伝統的なメゾチントは「刻点下地」といって、点の集積で黒の面を表現するものでしたが、長谷川は独自の「刻線下地」を創造することにより、メゾチントの世界に動きとリズムを持ち込むことに成功しました。
長谷川潔はマニエール・ノワール(メゾチント)の技法で風景画を描いた最初の画家となったのです。
技法 | マニエル・ノワール |
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画寸 | 17.5 × 30.8 cm |
紙寸 | 32.6 × 46.5 cm |
レゾネNo. | No.217 |
制作年 | 1930年 |
限定部数 | 35 |
サイン | 本人サイン |
所蔵 | 東京国立近代美術館 京都国立近代美術館 東広島市立美術館 など |
取材先 | フランス:パリ |
在庫状況 | 在庫あり |
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長谷川潔について
大正・昭和期に活躍した日本の版画家。1918年(大正7年)にフランスへ渡り、様々な銅版画の技法を習熟。特にメゾチント(マニエール・ノワールとも)と呼ばれる古い版画技法を復活させ、独自の様式として確立させたことで有名。渡仏して以来、数々の勲章・賞を受けたが、一度も帰国せずにパリで没した。