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荻須高徳「ゴネス」リトグラフ

荻須高徳「ゴネス」リトグラフ

ゴネスはフランスのパリ中心部から北北東約18kmの位置に存在するヴァル=ドワーズ県のコミューンです。1429年にはジャンヌ・ダルクが通過し、泉の水を飲むために足を止めたと伝えられています。葉の落ちた木々の向こうに立ち並ぶ建物、それを塀の向こうに見下ろすようなユニークな構図で描かれた作品です。荻須作品としては珍しく、画面右には親子と思われる二人の人影がうかがえます。

技法 リトグラフ
画寸 46.0 × 57.0 cm
額寸 68.3 × 87.2 cm
レゾネNo. No.88
制作年 1980年
限定部数 150
サイン 本人サイン
在庫状況 在庫あり

荻須高徳について

東京美術学校を卒業後、1927年フランスに渡り、美術学校の先輩であった佐伯祐三に導かれてパリの街角に画架を立てて仕事を始める。以来、生涯主にパリという都市にモティーフを求め続けることになる。だが、同じようにパリを描いたヴラマンク、ユトリロや佐伯とは異なり、荻須は情感、文学的香り、詩情を前面に押し出すことから離れて、パリを探索し、そこでその都度発見した街並や建造物のつくる構成、形、色、マティエールをおもしろさを自らの視覚でとらえて再構築し、それらを重厚、堅牢で時としてモニュメンタルな画風へ高めるという造形主義の姿勢をとった。この点で、荻須は、レンプラント、セザンヌなどのヨーロッパの画家達の築き上げてきた技法とその背後にある精神の伝統のひとつを消化しえた、数少ない日本人画家のひとりであった。

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