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荒川勝英による「松上双鶴」は、老松の上に寄り添う二羽の鶴を描いた、吉祥性に富んだ掛軸作品です。鶴は古来より長寿や夫婦円満の象徴とされ、さらに常緑の松を組み合わせることで、「松鶴長春」と呼ばれるおめでたい画題として親しまれてきました。 本作でも、伸びやかな松の枝に佇む双鶴の姿が、静けさの中に気品を漂わせています。白い羽の清らかさと、丹頂の赤が画面のアクセントとなり、落ち着いた色調の中にも華やぎを感じさせます。二羽が寄り添う姿には、夫婦和合や家内安全への願いも込められており、慶事掛けや年中掛けとしても親しまれる題材です。 床の間に掛ければ、空間に格調高い雰囲気を添えるとともに、穏やかで縁起の良い趣を演出してくれる一幅といえるでしょう。

