作品番号:0015954
児玉幸雄 パリーの朝市
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作品の解説
児玉幸雄の《パリーの朝市》は、朝の光に包まれたパリの街路に集う人々の賑わいを、力強くも温かみのある筆致で描いた油彩作品である。建ち並ぶ建物のファサードや色鮮やかな看板、通りを埋め尽くす人の流れは、簡潔な形と大胆な色面によって構成され、都市の躍動感が生き生きと表現されている。オレンジや赤、黄といった暖色のアクセントが画面にリズムを与え、朝市特有の活気と高揚感を鮮明に伝えている点が印象的である。細部を描き込みすぎず、全体の空気感を重視した構成は、児玉ならではのパリ観を雄弁に物語っている。 児玉幸雄は、戦後日本洋画壇を代表する画家で、長くフランスに滞在し、パリの街景を主要なモチーフとして独自の画風を確立した。本作《パリーの朝市》は、都市の日常に宿る生命感と人間味を伸びやかに捉えた、児玉芸術の魅力が凝縮された一作といえる。