酒盃に挿した野花





当作品は、ポワントセッシュという銅版画技法で制作されたものです。 版面にビュランの代わりに鉄針で直接描画するもので、英語ではエッチングと呼ばれています。 深みのあるマニエル・ノワールの漆黒の画面とは違う、シンプルな白を背景に活けられた野花は素朴な魅力にあふれています。 小さな画面ながら、レースの網目や花弁など丁寧に描き込まれており大変見ごたえのある作品です。 植物は生と死を象徴するモチーフとして用いられており、力なく折れ曲がった茎からは、いずれ訪れる別れの時を思わせます。
技法 | ポアント・セッシュ |
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画寸 | 25.3 × 20.3 cm |
額寸 | 52.5 × 41.0 cm |
制作年 | 1931年 |
限定部数 | 35 |
サイン | 本人サイン |
在庫状況 | 在庫あり |
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長谷川潔について
大正・昭和期に活躍した日本の版画家。1918年(大正7年)にフランスへ渡り、様々な銅版画の技法を習熟。特にメゾチント(マニエール・ノワールとも)と呼ばれる古い版画技法を復活させ、独自の様式として確立させたことで有名。渡仏して以来、数々の勲章・賞を受けたが、一度も帰国せずにパリで没した。