作品番号:0012781
戸屋勝利 葵月〈徳川家康〉
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作品の解説
戸屋勝利(1965年生まれ)は、東京藝術大学で金属・漆・染織などの素材研究を学び、その知識を背景に戦国武将や桃山文化の美を題材とした作品を数多く制作してきた日本画家です。歴史人物を主題とした独自の様式で知られ、書籍の装丁画や挿絵なども手がけるなど幅広く活動しています。 本作《葵月〈徳川家康〉》は、江戸幕府を開いた徳川家康を主題に描いた作品で、徳川家の象徴である「葵」を冠した題名がその存在を象徴的に示しています。金地を思わせる格子状の背景と朱の帳が画面を荘厳に包み、静かに座す家康の姿を浮かび上がらせています。簡潔で威厳ある造形は、桃山時代の肖像画や武将図の伝統を現代的な感覚で再構成したものといえ、歴史人物の精神性と日本美術の装飾性を融合させた戸屋勝利の代表的な世界観を示す作品です。