作品番号:0014027
小泉淳作 剣岳
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作品の解説
荒々しい岩肌をまとった剣岳が、画面いっぱいに迫るように描かれた作品です。横長の構図によって山の量感が強調され、峻険な山岳の存在感が見る者を圧倒します。頂へ向かって切り立つ稜線には緊張感がありながらも、空気の澄んだ静けさも同時に漂い、小泉淳作らしい自然への深い畏敬が感じられます。 小泉淳作は、特定の画壇に属さず独自の道を歩んだ「孤高の画家」として知られ、自然が放つ“気”や生命力を捉えることに生涯を注ぎました。建仁寺の「双龍図」や東大寺の襖絵など壮大な作品でも知られ、本作にもその精神性が息づいています。 《剣岳》では、単なる山岳風景の再現にとどまらず、自然そのものの力強さと厳粛さが表現されています。細やかな陰影表現によって岩肌の質感が生々しく描き出される一方、余計な装飾を排した画面構成が、山の持つ純粋な存在感を際立たせています。観るほどに、険しさの中にある静謐や、自然と向き合う精神性が伝わってくる作品です。