サム・フランシス
カリフォルニアに生まれ、大 学で植物学、心理学、医学を 学びましたが、兵役中の事 故で数年の入院生活を送り、 療養中だった21 歳の頃に 絵を描きはじめました。回復 後は、抽象表現に興味を持 ち始めたことから、大学で 絵画と美術史を学んだ後に 1950 年にパリに渡り個展を 開催し、新進気鋭の画家とし て鮮烈なデビューを飾りまし た。その後はカリフォルニア に拠点を置きながら、パリ、 ニューヨーク、東京のスタジオ を行き来し、華麗な色彩が ほとばしる独特の作品を創作 し続けました。 サム・フランシスの作品は、水墨画を思わせるにじみやハネ、余白を生かした作風など、どこか東洋的な 美意識が息づいていると評価されています。 1957 年に初来日し、ヨーロッパのアンフォルメル運動を旋風のようにもたらしたサム・フランシスは、日本 の詩人や作家、評論家など文化人たちと交流を深め、何度も日本で作品を制作・発表し続けました。 その為、日本の文化人とも交流が深く、コレクターも多く存在し日本にゆかりの深い作家として親しまれて います。特に、東京都千代田区に存在する出光美術館には300点ものコレクションがあることで有名です。
サム・フランシスのデータ
- 性別
- 男性
- 出身地
- アメリカ
- 誕生日
- 1923年(大正12年) 6月25日(月)
- 歿日
- 1994年(平成6年) 11月4日(金)
- パブリックコレクション
- 出光美術館
- メイン・テーマ
- 抽象画
サム・フランシスの略歴
- 1923年(大正12年)
6月25日(月)、アメリカ・カリフォルニア州サンマテオに生まれる。
- 1941年(昭和16年)
カリフォルニア大学バークレイ校に入学。
- 1944年(昭和19年)
飛行訓練中に事故。デンバーの陸軍病院入院中に絵を描き始める。
- 1948年(昭和23年)
大学に復学。美術を学ぶ。
- 1950年(昭和25年)
パリに渡る。
- 1952年(昭和27年)
「アンフォルメルの意味するもの」展に出品。
- 1957年(昭和32年)
日本に滞在。余白を生かした画面構成、「にじみ」の効果を生かした表現方法など、日本美術の影響 を受ける。
- 1958年(昭和33年)
「新しいアメリカの絵画」展に出品。
- 1962年(昭和37年)
ロサンゼルスに居を構える。 第3回東京国際版画ビエンナーレ展で受賞。
- 1964年(昭和39年)
カッセルでのドクメンタに出品。
- 1967年(昭和42年)
ヒューストン美術館で回顧展開催。サンフランシスコ美術館にて素描と版画による個展開催。
- 1972年(昭和47年)
オーブライト・ノックス美術館で回顧展開催。
- 1978年(昭和53年)
ポンピドゥー・センターで「サム・フランシス:近作の絵画1976/1978」展開催。
- 1979年(昭和54年)
ボストン現代美術館で水彩画の回顧展開催。
- 1988年(昭和63年)
山県立近代美術館ほかで「サム・フランシス」展開催。
- 1994年(平成6年)
11月4日(金)、がんによる合併症のため逝去。 享年71歳。