ピエロ LE CLOWN AU FOND VERT No.22







ビュッフェは生涯にわたって度々ピエロ(道化師)をモチーフとして描いており、それらのほとんどは自画像とされています。 若くして母親を亡くした上に第二次大戦後の暗澹とした時代を生きたビュッフェは、心の内に苦悩や孤独感を抱えながら作品を制作しました。 本作にもそのようなビュッフェの心情が投影されており、ピエロの表情はどこか気難しげで口元は固く引き結ばれています。
技法 | リトグラフ |
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画寸 | 66.0 × 50.0 cm |
額寸 | 94.7 × 75.6 cm |
レゾネNo. | 22 |
制作年 | 1960年 |
限定部数 | 175 |
サイン | 本人サイン |
在庫状況 | 在庫あり |
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ベルナール・ビュッフェについて
ベルナール・ビュフェ(1928-1999)は、黒い描線と抑制された色彩によって第二次世界大戦後の不安感や虚無感を描出し、世界中の人々の共感を呼びました。その虚飾を廃した人物描写は、当時の若者に多大な影響を及ぼしたサルトルの実存主義やカミュの不条理の思想の具現化として映り、ビュフェ旋風を巻き起こしました。具象画壇の旗手となったビュフェはベルナール・ロルジュやアンドレ・ミノーとともに、新具象派あるいはオムテモアン(目撃者)と呼ばれ、1950年代半ばには日本でも頻繁に紹介されました。日本の美術界は抽象画全盛の季節を迎えていましたが、ビュフェの黒い直線と強烈な表現に衝撃を受けた芸術家は少なくありませんでした。以来、半世紀以上の年月が流れましたが、現代のアートシーンにおいてもビュフェの存在感はゆるぎないものとなっています。