作品番号:0004980

平山郁夫 結因の銀華 けちいんのぎんか

作品画像

平山郁夫「結因の銀華」木版画

作品の詳細

技法

木版画

画寸
43.0 × 30.5 cm
額寸
63.0 × 50.0 cm
制作年
1993年
版数
22版65摺
限定部数
250
取材地
長谷寺
在庫状況
売却済

作品の解説

平山郁夫《結因の銀華》は、雪に包まれた長谷寺の堂塔を、深い青緑の夜気のなかに静かに浮かび上がらせることで、古刹に満ちる清浄な気配と祈りの時間とを、格調高く描き出した作品です。
降り積もる雪は、重なり合う屋根や塔の輪郭を白く際立たせ、闇のなかに寺院の端正な姿を冴えやかに立ち上がらせています。背景に舞う無数の雪片は、題名にある「銀華」にふさわしく、夜空に咲く花のような華やぎを帯びながら、冬の静寂をいっそう深めています。手前の裸木の細い枝ぶりもまた、建築の重厚さに対して、はかなさと透明感を添え、画面全体に澄んだ緊張を与えています。
本作の魅力は、単なる雪景の美しさにとどまらず、長谷寺という祈りの場に積み重ねられた時間と精神の気配を、静謐のうちに感じさせるところにあるでしょう。清澄、厳粛、そしてどこか温かな信仰の余韻を湛えた、平山郁夫らしい一作です。

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