作品番号:0017356
石踊達哉 秋草
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作品の解説
「秋草」は、石踊達哉が金地を背景に、桔梗の群青と可憐な白い小花、朱を帯びた木苺を配して描いた一作です。 画面いっぱいに広がる緑の葉群と、風にそよぐような白い花穂の連なりが、賑やかでありながらどこか涼やかな秋の気配を伝えています。金地の地文様と、絵具の盛り上げによる装飾的な質感が響き合い、平面的でありながら奥行きを感じさせる独特の画面構成が魅力です。 石踊は鹿児島県の出身で、日展を中心に活躍してきた日本画家です。伝統的な花鳥表現を踏まえながらも、金や群青、朱などの鮮やかな色彩を大胆に用い、装飾性の高い画風を確立してきました。自然の草花を写実的に写し取るというよりも、色と形のリズムによって生命感を立ち上げていくような描き方に、その作家性がよく表れています。 本作でも、桔梗の凛とした青、木苺の点在する朱、白い花々の柔らかな連なりが、金地の中で互いを引き立て合い、華やかさと静けさを併せ持つ秋草の情景をつくり出しています。SMサイズながら、石踊らしい色彩の豊かさと構成の妙が凝縮された、見応えのある一点です。