作品番号:0017317

上村松園 神ひな之図

作品画像

上村松園「神ひな之図」シルクスクリーン

作品の詳細

技法

シルクスクリーン

画寸
45.5 × 38.0 cm
制作年
2006年
限定部数
250
在庫状況
在庫あり
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作品の解説

上村松園が生涯を通じて追い求めた「気品ある美」の世界は、美人画だけでなく、日本の年中行事や伝統文化を題材とした作品にも豊かに息づいています。本作《神ひな之図》は、古式ゆかしい雛人形を主題とし、日本人が古くから大切にしてきた節句の文化と、雅やかな宮廷美を松園ならではの清澄な感性で表現した作品です。
画面中央には、素朴な造形の男雛と女雛が静かに佇みます。現代の華美な雛飾りとは異なり、「神ひな」と呼ばれる古様の雛人形を描いたもので、簡潔に省略された表現でありながら、そこには凛とした気高さと神聖な趣が漂っています。赤を基調とした装束には、松や流水など吉祥を象徴する意匠があしらわれ、松園らしい洗練された色彩感覚によって、格調高くまとめられています。
余白を大きく生かした構図も、本作の大きな魅力です。淡く温かな背景が人形の存在感を際立たせ、静寂の中に気品と温もりを感じさせます。描き込みを抑えながらも、色彩の響きや形の美しさによって豊かな情緒を生み出す表現は、日本画ならではの美意識を見事に体現しています。
雛人形は、子どもの健やかな成長や幸福を願う象徴として親しまれてきましたが、本作に描かれた神ひなには、それを超えた日本文化の精神性や、長い歴史の中で受け継がれてきた美意識までもが込められているようです。華やかさを競うのではなく、静かな祈りや清らかな心を映し出す作品として、多くの人の心を惹きつけ続けています。
本作は、その繊細な色彩や端正な意匠を忠実に再現したシルクスクリーン作品です。上村松園芸術の気品あふれる世界を身近に味わうことができ、季節を問わず和の趣を楽しめる一枚として、和室はもちろん現代的な住空間にも自然に調和します。日本の伝統美と松園が追求した格調高い美の精神を感じられる、上質なコレクションとして末永くお楽しみいただける作品です。

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