作品番号:0017301

上村松篁 春秋花鳥四題-春野・雲雀

作品画像

上村松篁「春秋花鳥四題-春野・雲雀」木版画

作品の詳細

技法

木版画

画寸
36.0 × 24.0 cm
制作年
1982年
限定部数
200
工房
芸艸堂
在庫状況
在庫あり
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作品の解説

本作は、近代花鳥画の第一人者・上村松篁(1902〜2001)による木版画「春秋花鳥四題」のうち、春の情景を描いた「春野・雲雀」です。
萌黄色の地に紫のスミレが伸びやかに咲き、その茎に一羽の雲雀が静かに身を寄せています。茶褐色と黒、クリーム色が細やかに交じり合う羽の模様、朱色の繊細な脚——松篁ならではの精緻な観察眼が、木版画という技法の中に生き生きと刻み込まれています。スミレの花弁の紫と葉の青みがかった緑は鮮明でありながら調和を保ち、全体として澄んだ静けさと春の喜びが画面に満ちています。
松篁はアトリエに大規模な禽舎を設けて千羽を超える鳥を飼育・観察し続けたほど、生きた鳥への探究を生涯の課題としました。その眼差しは、この小さな版画の雲雀にも確かに宿っています。背をまるめるでなく、凛とした姿勢で画面を向く雲雀の立ち姿には、単なる装飾を超えた生命の息吹が感じられます。
母は美人画の大家・上村松園、息子は日本画家の上村淳之と、三代にわたる芸術の家系に生まれた松篁は、母・松園に続いて文化勲章を受章し、近現代の京都画壇に大きな足跡を残しました。木版画という複数刷りの形式にありながら、本作には松篁の日本画的な色彩感覚と構成の妙が余すところなく発揮されており、花鳥画の粋を手軽に手元で楽しめる一点です。

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