コンテンツを読み込み中

棟方志功の新着作品を
LINEでお知らせします。
版画の神様として知られる棟方志功が、墨と絵具を大胆に駆使して描いたみみずくの姿が、この一作に力強く宿っています。 漆黒に近い墨の塊が画面左を大きく覆い、その暗がりの中から、大きな両眼を見開いたままじっとこちらを見つめるみみずくが浮かび上がります。鋭く見据えるような眼差しは、まるで観る者の内側を射抜くかのようであり、画面全体に張り詰めた静けさをもたらしています。細い枝の上に静かに佇む姿は、夜の森の深みそのものを体現しているようです。 棟方志功といえば板画(版画)の作家として名高く、特に木版によるダイナミックな線描と力感あふれる造形が世界的に高く評価されています。しかし本作は「倭画」と称される彩色肉筆画であり、版画とはまた異なる棟方の一面が存分に発揮されています。筆の勢いをそのまま画面に刻んだような奔放なタッチは、版木を彫る棟方の刀捌きを思わせ、絵画においても彼独自の「いのちの線」が脈打っているのを感じさせます。 右下に押された赤い落款が力強く動く墨色の世界に静かな引き締めをもたらしており、全体の構成に凛とした緊張感を与えています。 日本近代美術を代表する巨匠の稀少な肉筆作品として、コレクションに加えていただくにふさわしい一点です。