作品番号:0017214
五味悌四郎 白玉椿(備前壺)
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作品の解説
五味悌四郎《白玉椿(備前壺)》は、白椿の清楚な美しさを、簡潔で落ち着いた構成のうちに端正に描きとめた作品です。小ぶりな備前壺に生けられた椿は、余計な装飾を排した静かな佇まいを見せ、白い花弁のやわらかな丸みと、黄を帯びた蕊のあたたかな彩りとが、画面にほのかな明るさをもたらしています。艶を含んだ深い緑の葉は、花の白さをいっそう際立たせるとともに、備前の土味豊かな壺の褐色と響き合い、全体にしっとりとした気品を添えています。背景は抑えた褐色の階調で静かに整えられ、花と壺の存在が過不足なく浮かび上がることで、冬の花ならではの凛とした気配が素直に伝わってきます。華やかさに頼ることなく、椿の持つ清らかさと日本的な情趣とを静謐に結晶させた、味わい深い一作です。