作品番号:0017179
岩見健二 黄昏のオペラ通り
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作品の解説
岩見健二による《黄昏のオペラ通り》は、夕刻のパリにともる街の光と、オペラ座の壮麗な建築美とを、しっとりとした空気感のなかに描き出した魅力的な都市風景です。 通りの両側から奥へと視線を導く構図の先に、黄金色に浮かび上がるオペラ座が堂々と姿を現し、街路を行き交う車の灯りや店舗の輝きが、黄昏の時間に特有の華やぎを添えています。 建物の輪郭はやわらかく溶け合い、細部を描き込みすぎない筆致によって、現実の景観という以上に、記憶のなかの巴里を思わせる叙情が生まれています。 岩見健二は1947年大阪生まれ。武蔵野美術大学を卒業後、安井賞展入選や国際形象展出品を重ね、主体美術協会で活動を続けてきた洋画家です。 パリに魅せられ、街角や人々の息づかいまでも捉える作風で知られ、古きよき街並みからモダンな店先までを重厚な色彩で描いてきました。 本作にもその資質がよく表れており、明るい空と沈みゆく街並みとの対比、金や赤の点景が織りなす光のリズムが、都市がもっとも美しく輝く一瞬を印象深く伝えています。