作品番号:0017149
小泉淳作 かき
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作品の解説
枝に連なる二つの柿を簡潔な構図で捉えた、小泉淳作ならではの静謐な果実表現です。余白を大きく残した画面に、ふくよかに実った柿の量感と艶やかな橙色が静かに浮かび上がり、見る者の視線を自然と中心へ導きます。小泉は対象を装飾的に誇張することなく、形・色・質感を一つひとつ丁寧に積み重ねることで、生命の存在感そのものを描き出しました。本作でも、果皮の張り、萼の重なり、枝のわずかな歪みに至るまで丹念に表現され、実りの瞬間に宿る気配が封じ込められています。身近な自然を通して「見ること」の本質を問いかける、小泉芸術の核心が凝縮された一作です。