作品番号:0017111
児玉幸雄 メキシコタスコ
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作品の解説
児玉幸雄《メキシコ・タスコ》は、銀の街として知られるタスコの起伏ある街並みを、明るい光と軽快な色彩で描き出した一作である。斜面に連なる白壁の家々と、通りに沿って続く建物のリズムが画面に奥行きを生み、視線は自然と街の高みへ導かれる。にじむような柔らかな筆致と簡潔な構図は、強い日差しの下に広がる乾いた空気と静かな生活感を同時に伝え、異国の土地の日常を親しみ深く感じさせる。写実を基盤としながら情景の記憶をすくい取る詩情が漂い、旅先でふと立ち止まった瞬間の高揚と温もりを、落ち着いた余韻とともに残す作品である。