作品番号:0016774
舟越桂 森に浮くスフィンクス
作品画像
作品の詳細
- 技法
-
エッチング
- 画寸
- 40.0 × 22.0 cm
- 制作年
- 2008年
- 限定部数
- 25
- サイン
- 本人サイン
- 在庫状況
- 在庫あり
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作品の解説
舟越桂による本作《森に浮くスフィンクス》は、人間の身体を基調としながら、その存在を静かに変容させることで、見る者の内面深くに問いを投げかける、きわめて作家らしい一作です。舟越は、木彫を中心に、人物像に静かな精神性と神秘性を宿らせる表現で知られますが、本作にも、単なる人体像では捉えきれない、夢と記憶のあわいに立つような気配が濃やかに漂っています。すらりと伸びた首と静かな面差し、均整を保ちながらも異形へと開かれた身体は、スフィンクスという題が示すとおり、知性、沈黙、謎を象徴する存在として画面に浮かび上がります。四方へ伸びる脚部は、歩むためのものというより、空間に漂い、支えられずに在るための器官のようにも見え、人体の現実感を超えた不思議な浮遊感をもたらしています。余白を大きく取った簡潔な構成も印象的で、その孤絶した佇まいがいっそう際立ち、見る者は自然にこの存在の意味を静かに見つめることになります。版画でありながら、舟越桂特有の内省的な人物表現と、彫刻的な量感、そして詩的な異界性とを端正に伝える作品といえるでしょう。