作品番号:0016638
青木敏郎 薔薇と静物
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作品の解説
青木敏郎の《薔薇と静物》は、華やかな薔薇の花束と果実、陶磁器を組み合わせた、格調高い静物画である。金地を思わせる温かみのある背景の前に、深紅や淡桃色の薔薇が豊かに咲き、卓上には果実や染付の器がバランスよく配置されている。花弁の重なりや果実の張り、陶器の滑らかな質感は、確かな観察に基づく精緻な描写によって描き分けられ、画面全体に静かな緊張感と品格をもたらしている。装飾性の高い構成でありながらも、過度に華美に傾くことなく、落ち着いた調和が保たれている点が印象的である。 青木敏郎は、写実を基盤に光と空間の在り方を追求してきた洋画家であり、静物画においても卓越した構成力を示してきた。本作《薔薇と静物》は、花の生命感と静物の造形美が調和した、青木敏郎の静物表現の魅力を端的に示す一作といえる。