作品番号:0016618
武宮秀鵬 富士の見える瓢箪図
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作品の解説
武宮秀鵬による本作《富士の見える瓢箪図》は、富士山、瓢箪、草葉、そして小さな虫の姿を、祝祭的な色彩と素朴な造形感覚によって一つに結び、福々しさと遊び心に満ちた世界を描き出した一作です。鮮やかな赤を背景に、金砂子を思わせる輝きを帯びた黄が画面全体を明るく満たし、そのなかに青く浮かぶ富士の姿が、吉祥の象徴として印象深く据えられています。瓢箪は古くから無病息災や招福のしるしとして親しまれてきましたが、本作でも丸みあるかたちが温かな親しみを誘い、そこに添えられた葉や虫の姿が、自然の息づかいと豊穣の気配をいっそう豊かに伝えています。厚みのあるマチエールと明快な輪郭線によって、画面には装飾性と力強さが生まれ、どこか民画のような素朴さのなかに現代的な華やぎが息づいています。めでたさと生命の歓びとを、明るく端正に結晶させたところに、この作品ならではの魅力があるでしょう。