コンテンツを読み込み中
1984年制作のリトグラフに手彩を施した版画作品で、限定38部・本人サイン入りの一枚です。 作品名 “Quietude” は「静寂」「平静」「安らぎ」といった意味をもち、そのタイトルが示すように、静かな内面世界や穏やかな感覚を視覚化した抽象表現が特徴です。 篠田桃紅は幼少期から書を学び、戦後は書の枠を超えた抽象墨象を追求し、墨と筆のリズムが織り成す線の動きと余白の対比によって、見る者の心に詩的な余韻を残す作風で国際的にも高く評価されました。 Quietude では、緻密でありながらも柔らかな墨の重なりと、手彩による色のさりげないアクセントが空間的な深みを作り出し、静謐な空気感を強く感じさせます。 具体的なモチーフを持たず抽象的な線と面が響き合うこの作品は、鑑賞者の内面へと誘い、感覚や心の静けさを呼び起こす美的体験をもたらします。 篠田の墨表現の成熟を示す代表的な一作です。

