作品番号:0016314
加山哲也 呉須 金銀桔梗文 大鉢
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作品の解説
加山哲也「呉須 金銀桔梗文 大鉢」は、陶芸の伝統技法を基盤としながら、装飾性と造形美を高い次元で融合させた力作である。器形は堂々とした大鉢で、安定感のあるフォルムの中に、緊張感を伴う端正な佇まいが備わっている。 地には深みのある呉須の青が用いられ、その上に配された金銀の桔梗文が、格調高い華やかさを画面にもたらしている。桔梗は古来より日本文化において気品や誠実さを象徴する文様であり、本作においても、反復される意匠が器全体にリズムと秩序を与えている。金と銀の対比は過度な装飾に陥ることなく、呉須の深色と響き合うことで、落ち着いた中にも強い存在感を放っている。 加山哲也は、用と美の境界を意識しながら、陶という素材の可能性を追求してきた作家であり、本作もまた、鑑賞性と工芸性を兼ね備えた完成度の高い一作といえるだろう。