作品番号:0016291
五味悌四郎 椿岩根絞り 備前壷
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作品の解説
岩根絞りの椿を備前壷に活けた静物を主題に、対象の質感と空間の緊張感を丹念に描き出した一作。肉厚な花弁の重なりや葉の張り、素焼きの壷がもつ重厚な肌合いまでが的確に捉えられ、画面には静かな存在感が満ちています。抑制された色調の中で、椿の深い赤が印象的に浮かび上がり、簡潔な構成ながらも豊かな奥行きを感じさせます。対象を誠実に見つめる筆致は単なる写実にとどまらず、花と器が織りなす造形美そのものを際立たせています。静謐さの中に確かな生命感を宿した、五味悌四郎ならではの静物表現が凝縮された作品です。