作品番号:0016273
松浦主税 春香
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作品の解説
松浦主税による本作《春香》は、満開の桜にとまる一羽の目白を、やわらかな夕映えの色調のなかに描き出し、春の気配と生命の愛らしさを端正に結晶させた日本画です。松浦主税は1968年愛知県生まれ。愛知県立芸術大学日本画専攻を卒業後、同大学院を修了し、院展を中心に研鑽を重ね、再興院展初入選や春の院展奨励賞受賞などを経て活躍してきました。本作では、枝先にこぼれるように咲く桜花の淡紅と、目白の鮮やかな緑が美しく響き合い、散りゆく花びらまでもが春の息吹を感じさせます。松浦は、花鳥を単なる写生にとどめず、季節の空気や光の移ろいを澄んだ情感へと高めることに魅力があり、本作にも、春の香りに包まれた一瞬の幸福感と、日本画らしい清雅な抒情が息づいています。