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満開の桜を、画面いっぱいに咲き誇らせた小泉淳作のエッチング作品です。枝の流れや花弁の重なりは細密でありながら、単なる写生に留まらず、桜そのものが放つ生命の気配まで描き出そうとする小泉らしい表現が感じられます。柔らかな白と淡い紅色の階調が静かな気品を生み、華やかさの中にも凛とした空気が漂います。 小泉淳作は、建仁寺法堂の「双龍図」や東大寺本坊襖絵などの大作で知られ、「孤高の画家」と称された日本画家です。自然を徹底して見つめ、その内側に宿る力を捉えようとした姿勢は、本作の桜にも色濃く表れています。 本作は2009年制作のエッチングで、繊細な線描と豊かな色彩表現が調和した一枚です。版画でありながら肉筆的な温もりを感じさせ、小泉淳作の桜への深い眼差しを身近に味わえる作品となっています。