作品番号:0015881
- 作家名
- 熊谷守一
- 作品名
- 壽
- 技法
-
墨
- 画寸
- 40.3 × 31.3 cm
- 額寸
- 58.4 × 49.5 cm
- 鑑定
-
熊谷守一水墨淡彩画鑑定登録会
- 在庫状況
- 在庫あり
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熊谷守一(1880–1977)は、近代日本洋画を代表する画家の一人であり、晩年には極度に簡潔化された独自の表現で知られています。岐阜県に生まれ、東京美術学校(現・東京藝術大学)で学び、初期には写実的な作品を制作しましたが、次第に対象の本質を捉える単純化された画風へと到達しました。晩年は自宅の庭の自然を観察しながら制作を続け、その静かな生活と芸術観から「画壇の仙人」とも称されています。 熊谷守一は絵画だけでなく、墨による書にも独特の魅力を残しており、簡潔で力強い筆致によって言葉の意味や精神性を表現しました。熊谷の書に見られる墨線には、画家としての鋭い観察眼と素朴で誠実な人柄が表れているといわれています。 本作《壽》は、長寿や吉祥を意味する文字「壽」を大胆な筆致で描いた作品です。装飾を排した力強い一字は、熊谷守一の簡潔で本質的な表現精神を象徴しています。太くのびやかな墨の線には、長い歳月を経て到達した作家の精神的な境地が感じられ、見る者に穏やかな祝福の意味を伝えます。 単純な一字の中に深い精神性を宿す本作は、熊谷守一の晩年の美意識と書の魅力をよく示す作品といえるでしょう。