作品番号:0014536
志田展哉 Tree 11#3
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作品の解説
志田展哉《Tree 11 #3》は、夜空を横切る電線の交錯を大きく切り取り、都市の上に張りめぐらされた線の網を、静謐で詩的な光景として捉え直した作品です。画面左下と右下にわずかに覗く電柱の構造体を起点として、幾筋もの電線が斜めに交わりながら中央へ伸び、広い空に鋭い緊張と秩序を生み出しています。その一方で、背景には無数の微粒子が一面に散り、星のまたたきのようにも、夜気に漂う微かな光の粒のようにも見えて、硬質な線の表情にやわらかな抒情を添えています。日々見慣れた電柱と電線の風景でありながら、本作ではそれらが単なる都市設備としてではなく、空間を分節し、目に見えない気配を結ぶ線としてあらわれています。深い青の階調のなかに、構造の緊張と夜の静けさとが美しく釣り合い、ありふれた景を澄んだ感覚へと昇華した、印象深い一作です。