仕立て屋の猫
藤田嗣治が生涯に渡って描き続けたテーマには、「裸婦像」や「子ども」のほかに、いつも傍らに「猫」がいました。 そして、晩年にいたるまで自分や妻の服、ベッドカバーからカーテンまで身の回りの物を自ら手がけた藤田にとって「裁縫道具」もまた、猫に劣らず身近な物でした。 本作で描かれた猫と裁縫道具、指ぬきや針山、糸や採寸用の巻き尺たちは、猫の髭や毛並みに負けぬよう綿密に描き込まれており、手仕事を愛した藤田の強い愛着を感じられます。
技法 | シルクスクリーン (複製版画) |
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画寸 | 24.8 × 32.0 cm |
額寸 | 48.0 × 54.5 cm |
用紙 | 鳥の子和紙 |
レゾネNo. | B.27.146 |
制作年 | 2019年 |
版数 | 25版25色25度刷 |
限定部数 | 300部 (H.C5部/E.A7部) |
サイン | 刷り込みサイン |
承認 | フジタ財団・ADAGP Paris・日本美術著作権協会 |
原画 | La Couture (1927年/個人蔵) |
工房 | K.T.M. printers, Kyoto, |
備考 |
原画寸法:16.5 x 24.0 cm 店頭価格:253,000円(税込) |
在庫状況 | 在庫あり |
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藤田嗣治について
東京美術学校を卒業後、フランスに渡り、モディリアニらとともにエコール・ド・パリの代表的画家として活躍しました。とりわけ、裸婦に代表される「乳白色の肌」の優美な美しさは、多くの人々の心をとらえました。その後中南米を旅行して日本に帰国し、二科展で活躍するとともに、第二次世界大戦中は戦争画も描きます。大戦が終わるとフランスに戻り、やがて帰化して、再び日本の土を踏むことはありませんでした。