作品番号:0012161
東山魁夷 花明り
作品画像
作品の詳細
- 技法
-
リトグラフ
- 画寸
- 50.0 × 41.0 cm
- 額寸
- 74.0 × 64.3 cm
- 制作年
- 1994年
- 版数
- 22版
- 限定部数
- 200
- 在庫状況
- 売却済
作品の解説
作家 川端康成に勧められて描いたといわれる東山魁夷の代表作。 濃紺に暮れゆく東山を背景に、咲き乱れる紅しだれ桜を描いた作品
東山魁夷による本作は、闇に沈む森を背景に、月光を浴びて静かに浮かび上がる白藤の姿を描き出し、夜の自然に宿る幽玄な美を詩情豊かに伝える一作です。深い青緑に包まれた画面のなか、たわわに垂れ咲く藤の白はほのかな紫を含みながらやわらかく輝き、題名の「花明り」が示すとおり、花そのものが周囲を照らしているかのような気配をたたえています。上空に静かに浮かぶ満月と、水平に連なる樹林のシルエットは、画面に厳かな静けさと広がりを与え、藤の優美な量感をいっそう印象深く際立たせています。東山魁夷は自然の姿を通して、移ろう時間や心の奥にひそむ静謐を描き続けましたが、本作にもそうした作家の精神性が端正に息づいています。華やかな花姿を主題としながらも、決して饒舌にはならず、抑制された色調と澄んだ構成によって、見る者の心に深い安らぎと清浄な余韻を残すところに、この作品ならではの大きな魅力があるでしょう。