作品番号:0011884
宮廻正明 協奏曲(勝)
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作品の解説
宮廻正明は、自然や生命の循環を主題に、日本画の伝統技法を基盤としながら独自の構成美と象徴性を追求してきた作家である。本作《協奏曲(勝)》では、俯瞰視点から捉えた水面に、白く鋭利な船体が放射状に配置され、渦を巻くような緑と青の筆致が画面全体に強い律動を生み出している。点描的に重ねられた絵具は、水の流れや気配を可視化し、中心へと収束する力と外へ拡散する力が拮抗する緊張感を孕む。個々の舟は独立しながらも全体として一つの秩序を奏で、題名にある「協奏曲」の名の通り、自然と人為、静と動が響き合う構造が示されている。宮廻作品に通底する精神性と造形力が、凝縮された一作である。