コンテンツを読み込み中
日本画家・下保昭(かほ あきら)は1927年富山県生まれ。 西山翠嶂に師事し、1950年の日展初入選以降、特選や文部大臣賞など数々の賞を受賞し、日本画壇で活躍した作家である。 自然のエネルギーや東洋的な精神性を主題とした山水表現を特徴とし、水墨を基調とした幽玄な風景画で高い評価を受けている。 本作「寒霞月宵」は、月光に包まれた山景を幻想的に描いた日本画作品である。 深い群青や紫を基調とした山並みの中に、紅や黄の光彩が静かに揺らぎ、夜の山林の気配と静寂が画面に広がっている。 淡く輝く月が空に浮かび、霞のように溶け合う色彩によって、自然の神秘的な気配と幽玄な世界観が表現されている。 重ねられた色彩と柔らかな光の表現によって、自然の奥深い情景を描き出した作品であり、下保昭による精神性豊かな風景日本画の魅力がよく表れた一作である。



