作品番号:0010432
マルク・シャガール Roméo et Juliette
作品画像
作品の詳細
- 技法
-
リトグラフ
- 画寸
- 64.5 × 100.0 cm
- 額寸
- 79.5 × 115.5 cm
- 制作年
- 1964年
- 限定部数
- 200
- サイン
- 本人サイン
- 工房
- Charles Sorlier
- 版元
- The Office of French Tourism, Paris
- 在庫状況
- 売却済
作品の解説
マルク・シャガール《Roméo et Juliette》は、恋人たちの永遠性と、パリという都市に託された夢想とを、軽やかな飛翔感のうちに結び合わせた作品です。画面右上には、ひとつに抱き合う恋人たちが淡く宙を舞い、その姿は現実の肉体というより、愛そのものが空へ昇っていくかのような気配を帯びています。足もとには馬の顔があらわれ、左には凱旋門、奥にはオベリスクや建築群が広がり、都市の景観は単なる背景ではなく、恋の記憶と幻想を包み込む舞台へと変容しています。緑を基調とした柔らかな色面のなかに、薔薇色や青、煉瓦色が溶け込み、月や花、人の顔などの象徴的なモティーフが夢の断片のように漂います。シャガールにとって恋人たちは、愛の歓びと追憶、そして現実を超える魂の結びつきを象徴する存在でした。本作でも『ロミオとジュリエット』という悲恋の物語は、悲劇性よりもむしろ、愛が時も場所も超えて生き続けるという詩的真実へと昇華されています。都市の記憶、神話、恋愛感情がひとつの抒情へと融け合った、シャガールらしい魅力に満ちた一作です。