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平山郁夫「海のシルクロードを行く」リトグラフ

「海のシルクロード・大和路」によせて

シルクロードへの旅は、昭和四十三年のアフガニスタン紀行から始まった。
爾来二十年、人類の叡知、自然の驚異、文化の栄光と悲惨を、私はいたる所でかい間見ることができた。そしてシルクロードは、貴重な体験と無限の可能性を私に与えてくれた。
近年、私はインドネシアをしばしば訪れている。およそ一万二千の島々から成り立っているインドネシアには、島特有の文化はもちろん、多種多様な文化が存在する。ここは、まさに“海のシルクロード”の宝庫である。
奈良東大寺大仏開眼供養は天平勝宝四年、西暦七五二年であった。インドから中国、朝鮮半島を経てわが国にもたらされた仏法の教えは、東大寺という一大中心寺院を得、しっかりと根を張っていく。この八世紀というのは、東南アジアの国々にも仏教が定着し、勢力を広げていった時期でもある。日本が仏教東漸の終点とすれば、インドネシアは伝播の南端であり、ジャワ島のボロブドールの遺跡はまさにこの象徴である。
こうした先人たちの苦難と栄光の歴史を、私は、想いを込めて石版で描いた。これがその二葉の作品である。
私のシルクロードの旅はまだまだ続く。終りはいつになるか、定かではない。

技法 リトグラフ
画寸 41.0 × 32.0 cm
紙寸 50.5 × 42.0 cm
用紙 ベランアルシュ紙
制作年 1988年
版数 10版10色
限定部数 200
サイン 本人サイン
版元 講談社
工房 岡本工房
売却済
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平山郁夫について

平和への祈りに根ざし、仏教やシルクロード、世界の文化遺産などをテーマに、人類の悠久の歴史を壮大なスケールで描いた。また世界各地を取材していく過程で、貴重な文化遺産を災禍から守り後世に伝えようと「文化財赤十字」構想を提唱、その活動業績は世界でも高く評価されています。東京藝術大学の学長として後進を指導した。広島県出身の日本画家

平山郁夫の略歴